苦手なことを前にすると、つい「がんばって克服させなきゃ」と思ってしまうもの。でも、苦手とのやさしい付き合い方も、きっとあります。肩の力を抜いて、いっしょに考えてみましょう。
「苦手なことこそ、ちゃんと克服させてあげたい」——親なら、自然とそう願うものですよね。もちろん、苦手なことも練習を重ねれば「できるように」なっていきます。ただ、ここでひとつ、肩の力を抜いてほしいお話があります。苦手をゼロにすることだけが、唯一の正解ではない、という見方です。
たとえば、計算が苦手だった子が、毎日の練習で人並みにできるようになったとします。それはとても素敵な成長です。一方で、その子の根っこにある「イメージで考えるのが好き」という思考の傾向は、そのまま残っていることが多い、とも言われています。つまり、「できるようになる」ことと「もともと得意」ということは、別のもの。どちらが良い・悪いではなく、その子の自然なスタイルは、ずっとその子の持ち味なのです。
苦手なことばかりを、長い時間、無理に続けると、心が疲れてしまうことがあると言われています。「がんばること」は大切ですが、お子さんの表情がくもってきたら、それは少し立ち止まるサインかもしれません。苦手とは、ほどよい距離で。それも、お子さんを守るひとつの愛情です。

苦手との付き合い方として、わたしたちがやさしくおすすめしているのが、次のふたつの考え方です。どちらも「苦手をなくす」より「得意を活かす」に、そっと軸足を置いた工夫です。
苦手なことは「最低限できればOK」と割り切る。必要以上に時間とエネルギーを注ぎすぎず、お子さんの心の余白を守ってあげましょう。
その子が自然と夢中になれることを、毎日のまんなかに。得意で自信がつくと、苦手にも落ち着いて向き合えるようになることがあります。
自分の得意・好きなことに取り組む時間は、人の心の満足感とゆるやかに結びついていると考えられています。実際に、皮膚紋理学と多重知能理論にもとづく評価と、人の“生活満足度”との関連を扱った査読研究も報告されています(黄ほか, 2025)。「苦手の克服」だけにとらわれず、その子の得意に目を向けてあげること——それは、お子さんが自分らしく、心地よく過ごすための、ひとつのヒントになるかもしれません。

苦手を無理にゼロにしようとするより、得意や「好き」をまんなかに置いてあげる。そうして自分らしく過ごす時間が、心の満足にもゆるやかにつながっていきます。お子さんがのびのびできる場所を、いっしょに見つけていけたら嬉しいです。
FPP指紋鑑定®では、お子さんの個性の“傾向”をやさしく言葉にします。「ここは苦手だけど、ここが得意かも」と知ることで、苦手と上手に距離をとりながら、得意をのびのび伸ばす——そんな関わりのヒントをお渡しできたら嬉しいです。
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